大型の台風が伊豆諸島を襲っていきました。被害を受けた方々に心よりお見舞い申し上げます。
「リスク」と「ハザード」という言葉があります。なんか、似ているようで、実はあまりよくわかっていなかったりします。自治体などでは、地域の「ハザードマップ」などを作成し、住民に対して気を付けるよう促しています。「なんとなく、ヤバそうな場所?」という感じはつかめていると思います。がけ崩れを起こしそうな場所や、豪雨時に被害を受ける可能性のある場所などが「ハザードマップ」として自治体が発行したりしています。また、「リスク」という言葉は結構、普段使ってたりします。「あの男と結婚するのはちょっとリスクが高いかな・・・」的な。この、「リスク」と「ハザード」はペアで使われたりする言葉ですね。
まあ、いろいろな説明方法はありますが、「山の中には危険な獣が多くいる」というのが「ハザード」だとしたら、「山の中に入っていくのはリスク」って感じです。これは逆に、「山の中に入っていかなければ、(獣に襲われる)リスクはない」ともいえるわけです(昨今の市街地への熊の出没はヤバいですが、、、)。「ハザード」というのは「リスク」を生み出す「原因、要因」という感じでしょうか。
実はちょっと不正確なことを言ってしまいました。「リスク」というのは、通常は「マイナス的な出来事」を想定することがほとんどですが、正確には、「プラス的な出来事を含んだ、予測のばらつき」が正しい解釈です。定量的には、「分散」やその平方根である「標準偏差」が有限の値をとるとき、「リスクがある」という考え方です。ま、要するに「予測できない、ばらつき」ですね。これが大きいと「リスクが大きい」といういことになります。株式などの金融商品の売買ではこの「予測のばらつき」が重要なパラメータとなってきます。大手の、いわゆる機関投資家と呼ばれる企業などは、スーパーコンピュータをぶん回して、この「ばらつき」や「期待値」を計算し、最も利益が出せる商品の売買を行っています。実はワタシ、「1級ファイナンシャルプランナー(FP)」などという資格を持っているのですが、その勉強をしているときにこの、リスクの計算をたくさんしていました。
ちなみに、計測などの業界でお仕事をされてる方はご存じだと思いますが、たとえば、測定値の精度や確度など定量的に表すときにも(あ、本業は電子計測器開発なんです)、この、「ばらつき」を使用します。「不確からしさ」なんていう、怪しい言葉を使います。
量子力学の世界では、有名なハイゼンベルクの「不確定原理」が、「この世(宇宙)はすべて不確定なんや!」と言っています。正確にビシッと定まることなんてないんだそうです。とうわけで、「ある程度、ぼーっと生きててもしょうがない」気がしてきました。
チコちゃんに怒られない範囲で。
(「不確定原理」というプロンプトで、こんな絵が出てきました。意味不明でキモイです。某AI。↓

