地方の産業

昨今の人手不足。特に、地方の中小企業の人手不足は深刻です。仕事はあっても、それを担う人がいなことによる経営難が増えています。若い人の絶対数が減っているので当然の結果なんですが。少ない若者たちが、より条件の良い仕事を求めて、大都会を目指すという現象は、当たり前といえば当たり前なんでしょう。

確かに、都会の大企業に職を得ることは、今後の生活設計に大変有利になることが多いでしょう。それに対して、地方の中小零細企業はこの若者たちに対して、大きな夢を与えることが非常に難しいのです。中小零細企業は、勤務条件もブラックになりがちで、給与も十分なものを支払うことが難しいのです。福利厚生や企業そのものの将来性の保証も難しい。

お国は、「一極集中の解消!」だの「地方産業の活性化!」だの、いろいろ言ってはいるのですが、どの政策もあまり効果は無いようです。ニュース番組などを見ていていつも思うのは、政治家にとっての「地方の産業」とは、「第一次産業(農業、林業、水産業等)」であり、また、「モノづくり」とは「自動車の部品を作る下請け工場」、という、よくテレビで見る画一的な光景のようです。

実際とかはかけ離れた固定観念をもとにしている気がします。確かに、日本の自動車産業は強大であり、日本全体の産業を牽引しているのでしょう。今回の日米関税交渉をみていてもわかります。これは、相対的な「金額」の大きさからなんでしょうが、しかし、私の周りを見渡しても、自動車産業に関与している人はほとんどいません。というか誰も知り合いにはいません。もちろん地域性はあるでしょうが、日本全国を見たとき、関係ない地域が多数ではないでしょうか。「風が吹けば桶屋が・・」的な何らかの関連性を無理やりこじつけることはできますが、実際は、「米国における自動車関税」などに興味がない人がほとんどでしょう。

そこに、対米投資として約80兆円の国費が投入されるそうです。何だか、これで「景気回復を!」と言ったり、「賃金上昇を!」などというのは少し無理がある気がしています。昨今の最低賃金の改定や賃金アップの提案などを見ていても、それを提唱する人たち、「実施に給料払う人が誰もいないじゃん!そんなんで地方の中小零細企業の賃金アップなんてできるわけないじゃん!」と、思う、零細企業経営者のワタシです。

ちなみに、この画像は、某生成AIに、「地方の産業を象徴する画像」とお願いして出て出てきました。AIの「地方の産業」のイメージのようです。