幼少のころ、テレビ番組の「ウルトラマン」をよく見ていました。そこに登場する、「科学特捜隊」。かっちょよかった記憶があります。当時、アマチュア無線に興味があった小学生のワタシは、特に、腕時計型の無線機に焦がれました。しかし、極めて現実的でもありました。「あんな小さな無線機じゃパワーが弱い。あれじゃあ、町中にアンテナを立てなきゃ無理じゃん。」、「大体、電池はどうするんだ。単3や単4じゃ、あっという間に終わってしまう。」。実現することは決してないと思っていたのです。

数十年後、気が付くと町中にアンテナが立っていました。携帯電話基地局。町中にアンテナ立てたヤツがいた!ほんとにこんなことやったやつがいた!誰だ?!リチウムイオン電池なんていうものが発明されていました。なんと、「携帯電話」というカタチで「科学特捜隊」が実現してしまったのです!腕時計サイズの無線機ができてしまったのです!
しかし、町中にアンテナ立てたやつ、一体誰なんでしょう?多分、理系の人ではないという気がしています。多分、理系ではない経営者的な方が、「よっしゃ、よっしゃ。んじゃ、アンテナ、町中に立てればいいやんけ。それ、やってまえ!いくらかかるんや?ん、たった〇〇億か。」って号令かけたんじゃないかと想像します。理系的には、考えて考えて、それでも考えて、そして、「〇〇のため無理です。」という結論を出す気がします。立派な、立派な、「できない正当な理由」を見つけ出すでしょう。「石橋をたたいて、叩いて、壊してしまう」でしょう。理系気質、でしょうか。
