日本リセット

最近の日本、なんか変ですよね。死ぬほど暑い夏もそうですが、ワタシが思っている、「ちょっと変なんじゃね?」というのは、文化や科学技術分野に関してなんです。ま、細かいことを言い出したらキリがないし、「またジジイが・・」ということになりそうなので止めておきますが、一つだけ言えるのは、技術や文化に関しての過去の成果がどんどん消えて行っているのではないか、ということ。理由もなんとなくわかっているつもりです。たとえば科学技術の進歩というものは、「失敗の積み重ね」によって進歩してきました。過去に犯した数々の失敗の経験値が次に生かされてくということを繰り返してきたと思います。必然的に、このような失敗の経験をしてきたのは、「過去の人」つまり、先輩方(高齢者)ということになります。

これまで、このような先輩たちの失敗経験の指導を受けながら、ワタシたちは進歩してきたと思っています。それが、いろいろな産業分野で世界を牽引してきた日本の繁栄につながってきたのでしょう。今、何が起こっているか?それは、「失敗の経験が伝承されていない」のではないか、ということです。近年、国家ププロジェクトレベルの大事業でも、「え?」というような失敗のニュースを目にすることがあります。「そんなん、とっくにできてたんじゃなかったけ?」みたいな。

そう、失敗の経験値を伝承することができなくなっているのではないか、と思っています。高齢者が若者に何か指導しようとすると、「パワハラだ!」とか、「セクハラだ!」、「〇〇ハラだ!」とか、そういった指摘がすぐ出てきます。その結果、先輩たち自身が、「んだな。やめとくべ。しらね。時代は変わった。もうおれの出番じゃねし・・」といじけてしまい(?)経験値の伝承が止まってしまうことが多くなっている気がしています。

その結果、きわめて初歩的な失敗が、またゼロから始まる、・・という感じです。

「技術の伝承」=「失敗の伝承」だと思っています。

歴史は繰り返す、か。定期的にリセットかな。