「レーザー加工機(レーザーカッター)」Q&A

卓上型レーザー加工機を使用して、すでに10年以上たちますが、この間、自分の経験、失敗、また、お客様からの質問が多かった事項について少しお話します。

Q1.「レーザー加工機で、”ザグリ”加工がしたいのだけれど」

これはよく耳にします。「できますか?」というと、原理的には「できます」。がその加工精度についてはトライアンドエラーが必要です。”ザグリ加工”というのは、たとえば、5mm厚保の材料を完全にカットするのではなく、深さ1mmだけ「削る」ような加工です。「彫刻」と似ていますが、問題はこの時の深さ精度を定量的に定めるのが難しいのです。レーザーの強度や速度を加減して、その機械と材料の様子等から」「トライアンドエラー」が必要です。レーザ強度や、加工速度の設定は、毎回必要と考えたほうがよいでしょう。

Q2.「安いレーザー加工機でも買って大丈夫ですか?」

CO2(2酸化炭素)レーザー加工機は卓上型でも、通常、100万円は軽く超えてきます。この価格が適正かどうかはわかりませんが、ほとんどが輸入品であり、昨今の円安基調ではなおさらです。その中で、数十万円程度で買える機器も存在したりしています。多くはC国製ですが、結論としては、「趣味での使用であるならば、お安いもお物でも大丈夫でしょう。しかし、ビジネスとして使用するあ場合、要検討です。特に注意するのは、「連続使用時間」、「機械的加工精度」などでしょう。ワタシの場合、商品製造時等は、毎日、7~8時間程度連続使用することもあります。モノによっては、「連続使用1時間以内」というような機器もありますので、自分の使用用途とマッチングするものにしましょう。

また、「機械的加工精度」も。たとえば、「円が閉じない!」などということを聞いたこともあります。

Q3.「レーザー加工の材料はどんなものを使いますか?」

ホームセンター等で入手できるのは、「アクリル板」や「MDF材」「シナ合板」等が多いかと思います。木材であれば「杉」板等、また、輸入材では「アガチス」材が工作用として販売されていることも多いです。特に、「MDF」材は大きさや暑さも豊富なので、DIYにはよく使用されています。「東京檜」では国産ヒノキの薄板(3mm~10mm程度)を使用していますが、残念ながら「レーザー加工機用ヒノキの薄板」を販売しているところは皆無と言ってよいでしょう。「レーザー加工機用ヒノキの薄板が欲しいぜ!」という方は、”https://hinokishop.base.shop”へ!

Q4.「うまく、カットできないのですが・・」

大きい面積の加工をしたときによくこんなことが起こります。「それまでは順調に加工できたのに・・・」。大抵の電気製品はそうなのですが、「発熱による効率低下」ということが起こります。レーザー加工機のような発熱の大きい機器は、自己の発熱によって各部の効率(=出力電力/入力電力)が低下することが多いのです。この場合、レーザー発振出力自体が低下してしまうことがあります。「加工の前半はOKだけど、最後のほうがカットできなかった・・・」という場合、この、発熱による効率低下を疑ってみてください。なるべく、一度に加工する量を減らすとか、少しお休みして冷却時間を稼ぐ等してみてください。

Q5.「データ制作用のソフトウエアは何を使用しらら湯おいでしょう?」

これは加工機によって異なるようです。一般的には「Adobe Illstrator」や「CorelDRAW」、また、「PDF」データなどが直接読みませるることが多いようです。0.1mm単位くらいの設計精度を求める場合は、「CAD」ソフトウエアでないと難しいと思います。CADで設計したデータを、「.dxf」等を介して、「Adobe Illstrator」等のグラフィック系ソフトウエアで装飾するというのがよいと思います。ワタシは、CADソフトの「JW-CAD」を使用することが多いです。実は、加工内容によっては「microsoft WORD」だって加工可能なんです。「レーザー加工機」のドライバソフトウエアは、「プリンター」としてPCに登録されていることが多いので。